- この記事で解決できる悩み
※青字をタップすると該当の項目にジャンプします。
- 本記事の信頼性
私自身派遣営業を13年経験し、数えきれないほどの無断欠勤を対応してきました。今でも現役で無断欠勤対応しています。
実際に無断欠勤される派遣社員は非常に多いですが、いざ無断欠勤をしたとき、その後の対応に悩むこともありますよね。
さらに、派遣会社から鬼のように電話が来ることがほとんどで、その電話の量に圧倒され折り返し電話することが怖くなってしまうことでしょう。
無断欠勤は、適切な対処が求められるため、具体的な対策を知っておくことが大切です。
その経験から派遣会社の内部事情、その後どうなるのか。損害賠償を請求されることはあるのか?など、今抱えている悩みを解決できると考えています。
派遣は無断欠勤の割合が多い
まずはじめに、派遣社員の無断欠勤をする割合を見ていきましょう。
派遣社員の無断欠勤の割合は約20%
派遣社員の無断欠勤の割合は、およそ20%です。
これは、退職する方の中で無断欠勤での退職された方の割合です。
一般的な平均値はどこにも掲載されていませんでしたので、私自身過去950名程対応させていただいた経験から算出しています。
10名退職したら内2人は無断欠勤されてるんですね。
あなただけではありません。
みんな心では無断欠勤したいと思っているのです。
派遣社員と正社員の無断欠勤の違い
派遣社員と正社員の無断欠勤には違いがあります。
派遣社員 | 正社員 | |
---|---|---|
関わる関係者 | 派遣元会社、派遣先企業、取引先 | 取引先、勤め先 |
対応責任者 | 派遣元会社 | 勤め先 |
対応責任者がやり取りする人 | 派遣先企業、派遣先企業が取引先 | 取引先 |
上記の図の通り、派遣社員の方が関係者が増えるのです。
だからこそ無断欠勤した場合に派遣社員は、より圧力がかかった状態で無断欠勤の対応を求められるのです。
関係者が少ない方が対応も少ないですからね。
派遣で無断欠勤したときに起こること【時系列で解説】
ここからは無断欠勤で起こることを時系列で解説していきます。
今のあなたの状況に併せてお読みください。(青字をタップすると該当項目に飛びます)
まだ無断欠勤しておらず、明日から欠勤する場合は、【派遣社員の自己防衛術】派遣先に明日から行かない方法を派遣営業目線で解説の記事も参考にしてみてください。
出発の報告のとき(派遣会社から出発確認の電話が来る)
派遣会社によっては、出勤時に報告を求めている会社もあることでしょう。
ここで3つの選択肢がでてきます。
- 出勤と報告するべきか
- 欠勤の報告をするべきか
- 放置すべきか
正解は欠勤と報告するべきです。
しかし、すでに放置してしまっている方もいると思いますが、大丈夫です。
放置した場合は、必ず派遣会社から連絡が入っていることでしょう。その連絡は一日中続きますので耐える必要があります。
放置してしまった場合の時系列を解説していきますね。
出勤時間になったら(派遣先と派遣会社両方から連絡が来る)
出勤時間になったら派遣先からも連絡が来ます。
また、派遣会社がどのような対応をしたかによりますが、大抵の場合は、派遣先企業から派遣会社に連絡が来て、無断欠勤していることが発覚するでしょう。
事前に出発確認をしている派遣会社であれば、事前に派遣先企業に「〇〇さんの出発確認が取れていないです」と伝えている可能性はあります。
出勤時間になったら、派遣営業から引き続きあなたへ連絡が入ります。
この時間帯になってくると、メールも入っている事でしょう。
メールの文章でよく送付する文章は以下のような文章です。
文章①
〇〇さん
仕事をお休みされていると連絡が入りました。至急折り返し連絡ください。
文章②
〇〇さん
本日欠勤でしょうか?状況確認したいので連絡してもらえますか?
文章③
〇〇さん
今朝から連絡がなく、職場にも来ていないと連絡がありました。
事件、事故に巻き込まれている可能性も考えられるため、このまま連絡がつながらなかった場合、緊急連絡先への連絡をさせていただきます。
こういった文章は私もよく送付しています。
緊急連絡先に連絡をすると伝えた場合、「連絡かえさないとヤバイ!」と思うため、ここで返信をする方が大半です。
もし返事をしなかったら、本当に緊急連絡先に連絡するの??
します。派遣営業は躊躇することなく親へ連絡しています。
無断欠勤した日の日中(家に来る・緊急連絡先に連絡がいく)
無断欠勤をした日の日中(12:00〜19:00)は以下のことが起こります。
- 派遣営業が家に来る
- 緊急連絡先に連絡される
- 引き続き鬼電
日中になってもあなたと連絡がつながらなかった場合、家に来る可能性は非常に高いです。
インターホンが押されたりしますし、場合によってはドア越しで名前を呼んでくるので、非常に迷惑だと感じると思います。
私が家に行った際、よく以下の方法で居るか居ないか確認していきます。
- エアコンが作動しているかを見て、作動していたら家にいる→インターホン押しまくる
- 電気メーターが動いている、動いていたら家にいる→インターホン押しまくる
通常は居留守を使うと思います。
しかし、派遣営業はエアコンが動いているかだったり、メーターを見ているかいないかを判断したりしているんです。
是非とも参考までに。
派遣営業の滞在時間は短くて5分。
長ければ3時間以上家の前で待つ派遣営業もいます。
私の経験則ですが、ここで家から出てくる方の割合は50%です。
また、緊急連絡先にも連絡が行っている頃でしょう。
緊急連絡先へ連絡する際は派遣営業は以下のように伝えます。
「〇〇さんの所属している派遣会社の〇〇です。本日〇〇さんが出勤でしたが、連絡なくお休みをされており、現在連絡が取れていない状況です。一度親御さんからも連絡を取っていただくことはできますか?」
反応としては「申し訳ございません」と言われることが多いです。
その後緊急連絡先から、あなたへ連絡が入る手順なのです。
無断欠勤した翌日(引き続き連絡が来る)
翌日になると、あなたも少し冷静になっていると思います。
ここで以下の選択をとると思います。
- 派遣先に辞めたい旨を連絡する
- 無断欠勤を続ける
- 体調不良連絡
翌日まで連絡が繋がらないことはほとんどありません。
緊急連絡先から連絡が来て、警察に連絡するとまで言われたらさすがに連絡してしまいます。
派遣営業は内心「もう辞めるんだな」と気づいているので安心して連絡してください。
このまま無断欠勤をしたら損害賠償が発生するんですか?
突発退職をしても損害賠償にはなりませんので安心してください。
よく、派遣営業から「契約満了まで勤務しないと賠償問題になります。」と言われることがありますが、実際に無断欠勤や契約途中の退職で請求がきたことや、請求をしたことは過去12年の経験で1度もありません。
本当に話したくない方はメールで「もう無理なので辞めます」と送っておきましょう。
併せて「今後のやり取りはメールでお願いできますか?」伝えるとメールでやり取りできます。
無断欠勤から1週間(温度感が下がってる)
それでも連絡が繋がらない人がいます。
ここまで連絡が繋がらないと派遣営業も派遣先企業も諦めてしまいます。
派遣会社ではこの辺りで退職の手続きを取ります。
退職日は最終出勤日で処理されることが大半です。
次の就職先にしっかりと目を向けて、仕事が決まっていなかったら、しっかりと就活していきましょう。
仕事をどうしようか悩んでいる場合で、派遣の働き方に抵抗がない場合、下記の企業に登録しておくことをおすすめします。
派遣を無断欠勤したときによく使う3つの言い訳のしかた
無断欠勤をして、その後連絡する方はどのような連絡をしているのでしょうか?
主に以下の3点が最も多い理由です。
- 体調不良を理由にする
- 心が病んでいると伝える
- やむを得ない理由を伝える
それぞれの理由でメール例も記載しますね。是非コピペで使ってみてください。
体調不良を理由にする
連日体調不良でしのぐ方法です。
出勤日は全て体調不良の連絡をしていくんですね。
メール例
本日熱は平熱ですが、体調が優れず、頭痛と吐き気が止まらないためお休みさせて頂きます。
このメールを送付すると派遣営業からは「派遣先企業へも連絡お願いします」と言われます。
その際は、「〇〇さんより連絡をお願いできますでしょうか」と返信しておきましょう。
この連絡をしておくことで緊急連絡先に連絡行くことはありません。
心が病んでいると伝える
体調不良ではなく、病んでると伝えることも効果的です。
病んでると伝えることで無断欠勤の理由に繋がります。
メール例
職場の雰囲気に耐えることが出来ず、行きたくありません。
世間体ではダメな行動と分かっていますが、どうしても体が動きません。
申し訳ございません。
こう送付すると、派遣営業との面談が設定されます。
派遣営業からはこのようなメールが返ってくるでしょう。
「大丈夫ですか?もし悩みがあるならいつでも聞きますよ。可能であれば本日面談できませんか?」
このとき派遣営業は、どうやって派遣先に言い訳しようかな?と考えています。
そのため、あなたの味方になってくれやすいですよ。
やむを得ない理由を伝える
やむを得ない理由は以下の内容です。
- 労働条件と実際の業務に相違がある
- 派遣先企業からハラスメント行為があった
- 精神的な病気になった
- 家族の仕事の都合により引っ越しが決まった
- 家族の介護が必要になった
この内容を伝えられることが多いです。
特に多いのは精神的な病気ですね。
本当に病気になったのかまでは派遣営業はわかりませんからね
派遣で無断欠勤したら損害賠償を請求されるのか?ペナルティは?
とくにありません。
私自身の経験でも、周りの派遣営業とのやり取りの中でも、無断欠勤で損害賠償請求されたと言う話は聞いたことがありません。
しかし、以下に該当する場合は請求されます。
- 貸与品を返さない
- 故意に派遣先で物損してた
- 派遣先の物を盗んだ
よっぽどじゃない限り大丈夫ですよ。
派遣営業は口癖のように損害賠償の話をしてきます。
改めてお伝えしますが、賠償請求はされませんので、安心してください。
損害賠償やペナルティについては派遣社員が契約途中で辞めることはできるのか?損害賠償とか大丈夫?にて詳しく解説しています。
無断欠勤をした場合にやるべきこと4つ
ここからは無断欠勤をした後の正しい方法をお伝えします。
全て大切な内容です。
貸与物を返却する
貸与物を返却しないと、賠償金が発生します。
また、常には派遣先企業から派遣営業へ貸与物の回収いつですか?とフォローされるため、返却するまで常に派遣営業から連絡が来ます。
おすすめの方法としては以下の2点
- 貸与品は派遣先企業へ全て置いておく
- 郵送で派遣会社へ送付する
注意点もあります。
私用の物を派遣先企業に忘れないこと
取りに行かなければなりません。
企業は私物を勝手に破棄できません。
そのため、破棄してもいいかを必ず確認されます。
無断欠勤では、いかに自分に連絡をされる要素を減らすのかも大切です。
次の仕事を応募する
無断欠勤した際、9割の方は次の仕事が決まらずに欠勤実行されます。
必ず次の仕事を応募しておきましょう。
現時点では心に余裕が無い状態だと思いますが、次にくるのがお金に余裕が無いが来ます。
お金の余裕と心の余裕はリンクします。
私自身の話で恐縮ですが
私は前職を突発退職しました。
超絶ブラックな企業で耐えられなかったのです。
残業が月に100時間あったため、お金には余裕がありました。
最初は仕事から解き放たれた開放感からとてもハッピーに毎日過ごしていましたが、2ヶ月ほど経った際、預金残高との睨めっとになりました。
結果、慌てて就職活動し、とりあえず決まった会社に就職しましたが、この会社もブラックであり、また退職を繰り返しました。
職務経験に傷が1個増えましたね。。
慌てて仕事を探してもいいことはありません。
だからこそまだ余裕がある状態で仕事を探し、自分に合った職場を探す時間に使った方がいいのです。
もし、あなたが派遣の働き方に抵抗がない場合、以下の企業に登録し、仕事を探してみることもおすすめします。
今回の無断欠勤を振り返り、次起こさなければいいのです。
派遣会社とだけ連絡をとる
派遣会社との連絡だけで大丈夫です。
よく、派遣先企業にも連絡と言われますが、派遣先企業とのやり取りは派遣営業が行います。
さらに、あなたが変に派遣先企業に連絡をすると、派遣営業が派遣先企業に伝えている内容と相違がうまれ、クレームに繋がりかねません。
派遣営業とだけ連絡をとり、派遣先企業への連絡は派遣営業へ任せましょう。
気持ちを切り替える
気持ちを切り替えることはすごく大切です。
いつまでも「無断欠勤しちゃったし。今後処罰あるのかな」と悩み続けるのは時間の無駄です。
次に目を向けることが大切です。
いつまでもどうなるのかを考えても、なるようにしかなりません。
損害賠償などのお金は減りません。しかし、考えている分あなたの時間が減ります。
時間は有限です。
お金の無駄遣いはしても、時間の無駄遣いはやめましょう
派遣で無断欠勤を実行するときによくある質問
まとめ
この記事では派遣で無断欠勤した時の方法と時系列で何が起こるのか、またその対策方法を解説しました。
大事なポイントは下記の通りです。
- 派遣会社と連絡をとっておくことで、緊急連絡先に連絡が行くことは無い
- 派遣営業も「もう辞めるんだな」と気づいているため、安心しても大丈夫
- 気持ちを切り替えて次の仕事を瞬時に探していく
- 派遣先企業への返却物や私物の置き忘れには注意
無断欠勤は誰もが頭をよぎります。
そして私自身も無断欠勤、突発退職をしたことがあります。
今は派遣会社の管理職です。
きっとどこかでいい企業に巡り会い、無断欠勤も過去のいい思い出になります。