- この記事で解決できる悩み
- 派遣ばかりの職場になってしまっている理由を知りたい
- 派遣ばかりの職場ならではのメリット・デメリット
- 派遣ばかりの職場は将来どうなるのか?
- 派遣ばかりの職場は派遣切りをされやすいのか?
- 本記事の信頼性
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12年の派遣営業の中で、半数以上が派遣社員で構成されている派遣先企業も多数担当してきました。
いざ入社したものの、派遣ばかりの職場だった場合、「この職場大丈夫か?」と思う方はいるのではないでしょうか。
派遣ばかりの職場だった場合、同じ仕事をしていても待遇に違いがあり、将来に対する不安がつきまとうもの。
でも大丈夫ですよ♪派遣ばかりだからこそのメリットもあります。
派遣ばかりの職場ならではのメリットや将来に対しての対策をお話しできればと思います。
この記事を読むことで、派遣ばかりの職場でも将来を見据えた働き方が可能になり、安定した勤務も可能になってくることでしょう。
派遣社員でも安定勤務が可能ですが、そのためには派遣会社選びが最も大切です。
以下がおすすめの派遣会社です。まだ登録されていない方は登録しておくことをオススメします。
派遣ばかりの職場になってしまっている3つの理由
それぞれ大事なポイントなので、ひとつひとつ解説します。
正社員が定着がしないため
正社員が定着しない理由は下記の通りです。
- 若年労働者の離職率は高く、職場の流動性が高まっている。
- 日本の労働者の職場における平均在籍期間は10.2年で、先進国の中で低い水準にある。
日本の離職率
年齢層 | 離職率 (%) |
---|---|
15-24歳 | 42.3 |
25-34歳 | 13.8 |
35-44歳 | 9.7 |
45-54歳 | 7.3 |
55-64歳 | 6.2 |
日本の就職氷河期の影響と長期間の不景気により雇用形態の多様化が影響しています。
特に派遣社員の労働者数は世界で見ても日本がダントツに高いのです。
世界の非正規雇用の割合はこちら
国名 | 非正規雇用の割合 (%) |
---|---|
日本 | 37.3 |
アメリカ | 13.3 |
イギリス | 14.9 |
ドイツ | 21.5 |
フランス | 16.1 |
オーストラリア | 24.7 |
正社員が長期間働けない職場では、派遣社員の割合が高くなります。
正社員採用は企業側のリスクが伴う
派遣労働者が増える背景には、企業側が労働コストやリスクを抑えるために非正規雇用を選択している要因があります。
- 労働コストの削減
-
派遣労働者を雇用することで、企業は正社員に比べて低い給与で働かせることができます。また、福利厚生費用や退職金の支払いが発生しないため、企業は労働コストを抑えることができます。
- 労働力の柔軟性
-
派遣労働者は短期契約が一般的であるため、企業は業務量や需要に応じて労働力を柔軟に調整することができます。これにより、企業は経営のリスクを軽減することができます。
- 雇用リスクの軽減
-
正社員と比較して、派遣労働者の雇用契約の解除が容易であるため、企業は人事面でのリスクを抑えることができます。
例えば、製造業やサービス業などの一部の業種では、繁忙期や短期的なプロジェクトが発生することが一般的です。
こうした業種では、企業は正社員を雇用するよりも派遣労働者を活用することで、労働力を迅速かつ効率的に調整できます。
特に、家電量販店やアパレルショップなどの小売業では、派遣労働者が多く活躍していますね。
長期間続く仕事ではない
上記でも触れましたが、期間限定のプロジェクトや業務量の変動による不安定性があるため、派遣社員を多く活用する職場が存在します。
派遣社員の約4割が短期間の雇用契約(1年未満)を結んでおり、期間限定のプロジェクトや業務量の変動に対応するために派遣社員が採用されています。
また、派遣社員は短期間での雇用契約が多く、企業側も短期間の業務ニーズに対応できる柔軟性を求めているのです。
期間限定のプロジェクトや業務量の変動がある職場では、派遣社員が重要な役割を果たしています。
派遣ばかりの職場で起きやすいこと
それぞれ解説します。
派遣元が違うため給料が違う
派遣元が異なることで、同じ職場で働いていても給与や福利厚生に差が出ることがあります。
下記の3点が理由です。
- 派遣元企業の規模や地域による違い
- 派遣元企業のマージン率の違い
- 派遣労働者のスキルや経験の違い
大手派遣会社と中小派遣会社では、営業力や取引先企業との交渉力に差があるため派遣先企業との協定内容に違いが出て、それが給与に影響を与えます。
また、派遣元企業は、派遣労働者の給与から一定のマージンを取得しますが、各派遣会社のマージン率が異なるため、同じ派遣先企業でも給与に違いが生じることがあるでしょう。
結果として、派遣が多い職場では、派遣元によって給与や福利厚生に差が生じるのです。
派遣元企業を選ぶ際には、給与や福利厚生の面も考慮することが重要です。
同じ派遣先なのに派遣会社が違うことで時給100円以上差があることもあります。
職場の責任感が皆無
派遣社員が多い職場では、業務への取り組みの姿勢に問題が生じることがあります。
派遣労働者は契約期間が短く、正社員に比べて雇用が不安定なため、職場に対する責任感が低くなることがあるからです。また、派遣労働者は正社員と比べて組織に対する帰属意識が低いため、職場での責任感が薄れがちです。
このような状況は、チームの一体感や効率的な業務遂行に影響を与える可能性があるため、企業は派遣労働者と正社員のバランスや、職場環境の整備に注意を払うことが大切です。
人がコロコロ入れ替わる
派遣社員は短期間での離職が多く、新しい人材が継続的に導入されることがあります。
その結果コロコロ人が入れ替わることになるのです。
雇用形態別に見た離職率の平均値がこちら
雇用形態 | 離職率平均 |
---|---|
正社員 | 11.1% |
派遣社員 | 24.6% |
派遣社員は期間が決められていることからも正社員と比べ倍以上の離職率があります。
また平均値ですが、退職される派遣社員のうち3割が入社3ヶ月以内の退職です。
統計からもわかる通り、派遣ばかりの職場は人がコロコロと変わるのです。
派遣ばかりの職場でのメリットとデメリット
派遣ばかりの職場ではメリットとデメリットがあります。
それぞれのメリットデメリットを知ることで、デメリットを補う働き方をしていくことが望ましいですね。
一つずつ解説します。
メリット
派遣ばかりの職場では、トラブルが少なく契約更新が容易であることがメリットです。
派遣の使い方に慣れているためトラブルが少ない
派遣の利用方法に熟知している担当者が指導すると、業務マニュアルが整備されていたり、初めて業務に取り組む人にも理解しやすい指示が出されることがよくあります。
さらに、段階的な研修プログラムが用意されていることも多く、未経験者でも安心して仕事に取り組むことができます。
もし何らかのトラブルが発生しても、派遣元会社と連携して迅速に問題解決に取り組んでくれるので、対応がスムーズです。
私自身、派遣営業を行っている中で、派遣先企業の担当者とのコミュニケーションが円滑に進むと感じることが多く、彼らとのやり取りは非常に楽です。
契約更新になりやすい
派遣社員の存在が不可欠であり、契約更新が頻繁に行われることが一般的です。
職場が派遣社員に大きく依存しているため、契約が更新されないと業務が円滑に進まなくなってしまうのです。
このような状況は、派遣社員にとって長期的な雇用が期待できることを意味します。
長期派遣のメリットについては、【長期とはどのくらい?】派遣の長期で注意する3つのポイントと9つのメリット!で詳しく解説されています。
デメリット
派遣社員が多い職場には、信頼できる人が少ないことやキャリア形成が難しいデメリットが存在します。
信頼できる人がいない
派遣社員が主体の職場では、信頼できる人が職場にいないことがあります。
自分のキャリアやスキルアップに対するビジョンが不安定になり、将来の展望が見えにくくなることでしょう。
長く働いている人が少ない環境では、自分もつい流されてしまうことがあります。
また、職場には仕事を楽にこなす方法や、愚痴や不満を言い合う人たちがいることが珍しくありません。
キャリア形成が難しい
派遣社員は、正社員と比べてキャリア形成が難しいです。
キャリアアップの機会が少なく、長期的な成長を見込むことが難しい状況が生まれてしまうのです。
加えて、派遣社員の雇用主は派遣会社であり、業務の指示は派遣先企業から受けることになります。
そのため、自分の努力や成果が雇用主に適切に評価されることがないのです。
キャリアアッププランを立てられても、どのようにスキルを向上させるべきか具体的な指針が得られないという問題が発生します。
派遣社員がキャリアアップを目指す場合、派遣社員でキャリアアップはできない?キャリアアップの方法を少し厳しめに解説で詳しく解説されています。
派遣ばかりの職場の注意点
それぞれのポイントを解説します。
契約内容は確認するべき
派遣社員として働く際には、契約期間や更新の有無、業務内容などを事前によく確認しておくことが重要です。
派遣社員の働き方は、契約書に記載されている内容が基本となります。
言い換えると、契約書に書かれていないことは、基本的には実行しなくても問題ありません。
そのため、何らかのトラブルが発生した際には、契約書を基にして状況を検討し、双方の主張を聞くことが一般的です。
契約書に従って行動した方が、トラブル解決に有利に働くことが多いです。
契約書は必ず目を通し、内容を把握しておくことが大切です。
業務範囲と責任を明確にする
業務の範囲と責任を明確にすることは、仕事をスムーズに進めるために大切なポイントです。
これにより、業務上のトラブルを事前に防ぐことができます。
一般的に、派遣社員が独自の判断で行動してしまい、後に修正が難しい状況になるケースがあります。
派遣社員は派遣先企業の正社員ではないため、ある程度の判断に対して責任を負うことが難しいのです。
業務範囲と責任の範囲をはっきりさせておくことが、円滑な業務遂行に繋がります。
結果、職場でのコミュニケーションがスムーズになり、仕事が効率的に進められるようになるでしょう。
コミュニケーション量を向上させると良い
派遣主体の職場では、コミュニケーションが取りづらい傾向があります。
仕事に集中しているあまり、プライベートな話題が少なくなりがちで、職場の雰囲気も冷ややかに感じられることがあります。
しかし、円滑な人間関係は、業務の効率や離職率にも大きく影響するため、コミュニケーションを大切にすることが重要です。
何よりも、コミュニケーションの取れない職場は楽しくありません。
例えばこういった挨拶に変えてみるといいでしょう。
おはよう
おはよう!
おはよう、今日はちょっと眠そうだね。何かあったの?
おはよう。昨日ドラマ見すぎてさ!
どんなドラマ見てたの?
このように、質問を加えることで、コミュニケーションのきっかけが生まれます。
また、派遣社員の中には、正社員からの視線が気になり、話しにくいと感じる人もいます。
その場合、正社員が積極的に声をかけることで、職場のコミュニケーションが改善されるでしょう。
コミュニケーションを大切にすることで、職場の雰囲気がより良くなり、仕事の効率も向上します。
派遣ばかりの職場で将来は大丈夫か?
派遣ばかりの職場では将来が不安になってしまいますね。
ここからは、その職場で将来はどのようになっていくのかを解説していきます。
- 将来のキャリアアップを考えないと、使い古されて終わる
- スキルアップをしない派遣社員は契約終了にされて終わる
それぞれの対策法も解説していきます。
将来のキャリアアップを考えないと、使い古されて終わる
派遣ばかりの職場で働く場合でも、将来のキャリアプランを設計し、長期的な目標を設定することが重要です。
3年後には〇〇をしていたい。といった理想の姿からキャリアアップを逆算するといいでしょう。
例えば、3年後には正社員になっていたい。このような目標でも大丈夫です。
3年後に正社員になるためには下記が必要です。
- 目指すべき業種の知識
- 面接においての強みの伝え方や具体的エピソード(実績)を作る
これを半年後、一年後の目標設定に変えると以下のようになります。
項目 | 半年後 | 一年後 |
---|---|---|
目標設定 | なりたい職種を定めておく | 今までの勤務で学んだこととなりたい職種の共通点を洗い出す |
スキル・知識の獲得・確認 | その職種で働くための必要なスキルを知る | 方向性があっているのかを確認する |
強み・弱みの分析・アピール | 自分の強みと弱みの分析をしてみる | この1年で成長したこと、自分なりに頑張ったことを強みとしてアピールできるようにする |
今の自分の方向性があっているかを知るためには、第三者の意見も必要になります。
ここで派遣営業を利用してみてください。
派遣営業はあなたをサポートしてくれるでしょう。
将来やりたいことがあるにも関わらず応援してくれない派遣会社は見たことがありません。
隠しておくにはもったいないですので、派遣会社に対してはオープンに開示して一緒に成長していける仲間として利用していきましょう。
スキルアップをしない派遣社員は契約終了にされて終わる
派遣ばかりの職場では、スキルアップを常に目指していく必要があります。
いつまで経ってもスキルアップしない社員は契約終了になるでしょう。
以下が理由です。
- 企業は常に優秀な社員を欲しているため人員入れ替えの対象になる
- 新しいプロジェクトをしようとしたときに柔軟に対応できなさそうと判断される
- コスパが悪い→経験年数が増えると、給与や労働条件が他の派遣社員と比較して割高になることがあるため
特にここを考えずに漠然と仕事をしている方と、考えながら仕事をしている方では半年後、1年後に大きな差が生まれます。
項目 | スキルアップをしている人(半年後) | スキルアップをしていない人(半年後) | スキルアップをしている人(1年後) | スキルアップをしていない人(1年後) |
---|---|---|---|---|
仕事の幅 | スキルアップにより少し幅が広がる | 仕事の幅に変化なし | さらにスキルアップし、多様な業務がこなせるようになる | 仕事の幅に大きな変化なし |
信頼度 | 派遣先企業からの信頼が徐々に向上 | 信頼度が伸び悩む | 信頼が定着し、重要な業務やプロジェクトへの参加が増える | 信頼度が向上せず、限定的な業務のみ参加 |
転職活動の有利度 | 新たなスキルをアピールできる程度の差 | 他者と差別化が困難 | 豊富な経験とスキルで大きく有利に働く | 転職市場で競争力が低下 |
上記のように、スキルアップをしていくことで大きく違いが出てくるのです。
一方で、仕事はほどほどにしておき、プライベートや副業で頑張る方法もあります。
派遣ばかりの職場は派遣切りがされやすいのか?
派遣ばかりでの職場で気になることは、派遣切りです。
ニュースでのときどき話題にあがってきますが実際はどうなんでしょうか?
ズバリ言うと、派遣社員が多い職場では派遣切りがされることは少ないでしょう。
えっ!そうなんですか。どうしてですか?
今からその理由を解説しますね。
派遣が多い場合、比較的派遣切りはされにくい
派遣切りをすることにより下記の2点が出てくるためです。
- 労働者がいなくなり、業務が回らなくなる
- 派遣会社からの信頼がなくなり、今後の取引に影響する
特に2点目は派遣会社の大きさにより変わります。
例えば、東証プライム上場している企業からの信頼がなくなってしまっては、今後派遣会社を利用しても、小さな派遣会社しか使うことはできなくなるでしょう。
規模が大きい派遣会社程、派遣切りをされるリスクは低いです。
また、派遣切りは業種や勤務条件によっても異なります。
勤務条件が好条件で、また人が集められる条件であれば派遣切りは行われるでしょう。
もちろんプライベートの状況により難しいこともありますが、派遣切りされやすいかどうかの目線で見ると、勤務条件は非常に大切です。
派遣切りへの対策
派遣切りに備えるための対策は、常に転職可能な状態を維持することが重要です。
例えばどういうことですか?
3つ方法を解説します。
- 複数の転職エージェントに登録しておく
- いくつかの派遣会社に登録しておく
- 独立してスキルを活かし、フリーランスとして仕事を受注する
この方法で、現在の仕事以外の選択肢も視野に入れることが必要です。
また、派遣切りは予測が難しく、スキルが高い人であっても派遣切りの対象となることがあります。
派遣切りされにくい職種とされやすい職種が存在するため、短期間で習得できる職種よりも、専門知識を数ヶ月かけて学ぶ必要がある職種を選ぶことが良いでしょう。
工場の単純作業のような職種は派遣切りされやすい傾向があります。
一方で、エンジニアのような職種では派遣切りがほとんど起こりません。
派遣切りされるかどうかは、代替可能性が高い職種かどうかという要素が大きく影響してくるでしょう。
よくある質問
まとめ
この記事では派遣ばかりの職場で働く際に注意すべき点と対策を解説しました。
派遣社員は正社員と比較して働き方や待遇に違いがあるため、長期的なキャリアプランやスキルアップが重要です。
また、派遣切りが発生する背景を理解し、対策を立てることが大切でしょう。
- 契約内容の確認(契約期間や更新条件)
- 業務範囲と責任の明確化
- コミュニケーションスキルの向上
- 将来のキャリアプランの設計
- 日々のスキルアップ(資格取得や研修プログラムの活用)
- 派遣切りへの対策(自分の価値を高める努力、転職市場の動向をチェック)
派遣ばかりの職場でも、契約内容を把握し、業務範囲と責任を明確にすることで問題を未然に防ぎます。
また、円滑なコミュニケーションスキルや自己成長に努めることで、派遣切りのリスクを回避し、将来のキャリアにつなげることができるでしょう。