- こんなお悩みを解決
- 同じ仕事をしているのに、他社の人のほうが給料が高い
- 派遣営業が連絡取れないし、そもそも人として合わない
- 派遣先を変えずに派遣元を変える具体的ノウハウを教えてほしい
本記事は派遣元が嫌で変えたい方を対象としています。3年の満了で無期雇用になるために雇用を変更する場合はトラブルが少ないため対象外としています。
派遣で働いていると、派遣営業から放置されていたり、他社の人のほうが給料が高いこともありますよね。
なんで同じ仕事をしているのに、こんなに違うんだろう?と感じることもしばしば。
そんななか一つの方法として「派遣先は変えずに派遣元を変える」方法が思い浮かぶことでしょう。
実際に、派遣元を変えることで、給料や待遇が大幅に改善されるケースがほとんどなんですよ。
しかし、やり方を間違えるとトラブルにつながったり、今の職場にはいられなくなる危険性があります。
本記事では、13年の派遣営業経験をもとに、派遣先を変えずに派遣元だけを変える秘伝の方法を徹底して解説します。
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先にお伝えしますが、派遣元だけを変える方法は、今の派遣会社にはもう戻れません。あなたの意思がブレると大きなトラブルとなります。
今の派遣会社に未練がある方は実行しないことをオススメします。
派遣先を変えずに派遣元を変えることは可能だが、覚悟が必要
派遣先を変えずに派遣元を変えることは可能です。法律で認められた職業選択の自由があり、あなた自身が働き方を選択できる権利があるからです。
ただし、派遣元を変えることを実践するには覚悟は必要です。
今所属している派遣会社とは縁を切る意思で行かないと成功しません。
実際に私も経験しました。先月、私の会社に派遣元を変えて入社してきたスタッフがいました。
派遣会社にとって、人材は商品です。商品を持ち去られたら、嫌な思いをするのは当然ですよね。
正式な手続きであれば、派遣元を変える際に紹介料を支払います。しかし、多くの場合、コスト削減のために払いたくありません。
だからこそ、派遣会社は「あなたの意思で雇用主を変えた」として、紹介料を払わずに受け入れるのです。
では、具体的な方法を見ていくまえに、そもそもなぜ派遣先を変えずに派遣元を変えたいのか?理由をみてみましょう。
派遣先を変えずに派遣元を変える理由は?
- 別の派遣会社の方が時給が高い
- 派遣会社に給料交渉しても上がる気配がない
- 派遣営業と生理的に合わない
- 別の派遣会社から引き抜きをされている
- 3年経過しそうだが、無期雇用で受け入れてくれない
①:別の派遣会社の方が時給が高い
同じ派遣先で働いているのに、他の人の方が給料が高い…
納得いかないですよね。
実は、派遣会社によって給料は異なるんです。その理由は大きく2つあります
- 会社によってマージン率が違う
派遣会社は、派遣先企業から支払われる費用からマージンを取って、派遣社員に給料を支払います。このマージン率は会社によって異なり、マージン率が低い会社ほど、あなたへの給料が高くなります。
- 入社した時期によって派遣料が変わる
派遣会社は、派遣先企業との契約内容によって、支払われる派遣料が異なります。同じ派遣先でも、入社時期によって派遣料が異なる場合があり、それが給料の差に繋がることもあります。
拠点数が少ない派遣会社は、運営費が少なく済むため、あなたへの給料が高くなる傾向があります。
派遣事業以外にも自社サービスを展開している会社は、派遣事業で利益を出す必要性が低いため、あなたへの給料が高くなる傾向があります。
同じ仕事をしているのに、給料が違うのは納得できませんよね。
もし、あなたの給料が他の人より低いと感じたら、派遣会社に相談してみるのも良いでしょう。
②:派遣会社に給料交渉しても上がる気配がない
派遣会社に給料交渉しても、なかなか上がらない…そんな経験はありませんか?
多くの人が同じ悩みを抱えています。
給料交渉の結果は、渋いことが多いのが現実です。
ようやく上がっても、50円単位。大きな昇給は期待できません。
中には、交渉に応じてくれない会社もあるでしょう。そうなったら、派遣会社を変えるのも選択肢の一つです。
③:派遣営業と生理的に合わない
給料以外にも、派遣営業と合わない理由がトップ2に入ります。
上から目線の派遣営業もいますし、トラブルや悩みを放置してくる営業もいるでしょう。
派遣営業に連絡しても意味ないからといって自分でなんとかしようとしていませんか?
本来の派遣の姿とは大きくかけはなれてしまいます。
④:別の派遣会社から引き抜きをされている
給料が安い、給料交渉もしてくれない。営業と合わない。
そんな中で他の派遣会社から「うちにこない?」って声がかかることもあります。
心が揺らぐ瞬間ですね。
派遣営業から声がかからなくても、他社の同僚から声をかけられることもあるでしょう。
長く勤めていて、円滑に業務ができていれば高い確率で声がかかるのが派遣業界。
ある意味声がかかるということは、あなたの頑張りを見ている人がいるということ。
嬉しいことです。
⑤:3年経過しそうだが、無期雇用で受け入れてくれない
派遣には3年ルールがあります。
同じ派遣先には3年までしか働けないのです。
3年経過でとるべき方法は以下の3つです。
- 派遣会社の無期雇用になる
- 派遣先の直接雇用になる
- 派遣先を変える
そこで、同じ派遣先で働きたいのに、派遣会社が無期雇用で受け入れてくれない事例は多発します。
中小企業の派遣会社になるほど、無期雇用を断りがち。
同じ派遣先に残るためにも、派遣元を変えて、別の派遣会社の無期雇用として働く方もいます。
ここまで派遣先を変えずに派遣元を変えたい理由を解説しました。
簡単にまとめると次の通りです。
- 別の派遣会社の方が時給が高い
- 派遣会社に給料交渉しても上がる気配がない
- 派遣営業と生理的に合わない
- 別の派遣会社から引き抜きをされている
- 3年経過しそうだが、無期雇用で受け入れてくれない
他社に行きたい気持ちはあるんですが、どうやってやっていくのがいいんですか?トラブルになりそうだし。いまの派遣営業にはバレたくない。
次の章から実際に私が行ってトラブルが最も軽減できる方法を解説します。
派遣先を変えずに派遣元を変える5つのステップ(順番は守ること)
手順は必ず守るようにしましょうね。
- 派遣先との協力関係を敷けるか確認
- 次の派遣会社とコンタクトをとる
- 次の派遣会社の営業と、いまの派遣会社に対して、どう伝えるのかを一緒に考える
- 実行
- 経過観測
このステップを踏むことで、同じ派遣先で派遣元だけを変えられます。
大事なことなので、改めてお伝えしますが、
派遣元会社は必ずあなたを止めてきます。
強い意志をもって、次の派遣会社と連携していかないと絶対に上手く行きません。
派遣先との協力関係を敷けるか確認
派遣先の協力が必要不可欠です。
なぜなら、元いた派遣会社から派遣先に「引き抜かれてます」と連絡が入るからです。
そこで大事なのが、「派遣先はあなたを必要としているのか?残って欲しいのか?」を確認することです。
派遣元を変えたいと思う方は、半年以上の勤務経験をされていると思います。
派遣先とも話せる関係値もあると思いますので、次のように相談してみましょう。
退職を考えてます。職場は凄くいいんですが、派遣会社とどうしても合わなくて…
コツは派遣先には残りたいと伝えること。
仕事中に話すと、企業はトラブルを連想しがち。だからこそオフの時に確認しておくのがいいですよ。
あなたを必要としている派遣先なら色々とアドバイスをくれます。
次の派遣会社とコンタクトをとる
次に行うことは、次の派遣会社とコンタクトをとることです。
今の派遣会社には、まだ伝えないでくださいね。この手順をミスると失敗します。
同僚から派遣営業を紹介してもらうもよしです。
こっそりお休みの日に派遣営業と面談を行います。
派遣営業は必ずと言っていいほど、あなたを受け入れたいと考えています。色んな案を出してくれることでしょう。
今後あなたがやっていくことは「いまの派遣会社を辞めたい」と意志をぶらさないこと。
次の派遣会社がやっていくことは「裏で手を回すこと」です。
ほとんどが派遣営業が動いていきますので、連携が必要になるのです。
次の派遣会社との面談の中で今後の行動を組み立てていきます。
方針が固まったらステップ3の今の派遣会社に伝えるです。
今の派遣会社に退職を伝える
あなたが最も頑張らないといけない瞬間です。
退職を伝える時の理由はステップ2で考えるはずですが、もし案が出てこなかったら以下のことから考えてみてください。
- 派遣元会社が嫌な理由を伝える
- 派遣先には満足している
- 給料の話は出さない。あくまでも派遣会社が嫌な理由を伝える
- 固い意思があることを伝える
派遣会社の退職抑止は、退職の理由も見てきますが、あなたの意思がどれだけ固いかも測る傾向があります。
メールで「意思が固いため、何を言われても変わることはありません」と伝えるのも効果的でしょう。
結果を次の派遣会社に伝える
1回で退職が受理されることはないと考えましょう。面談しようと言われることがほとんどです。
退職を伝えた時の反応を、次の派遣会社に伝えてください。
何度も言いますが、最も大切なのは、
- あなたの意思をぶらさないこと
- 次の派遣営業と連携をとること
です。
マメすぎるくらい次の派遣営業には連絡していくといいですよ。
また、いまの派遣会社から面談を申し出されることもありますが、面談には応じた方がいいですね。
しかし、「怖い」と思う方もいると思いますので、その場合は電話でのやり取りを希望していきましょう。
派遣先を変えずに派遣元を変える方法は、言い換えると「完全に今の派遣会社と縁を切る」ことです。
もうその派遣会社は使えません。完全に縁を切る思いでいかないと絶対に成功しないのです。
中には、「いまの派遣営業には恩があって」と未練を残す人もいますが、未練がある場合はいまの派遣会社に残りましょう。
経過観測
ここまで行けばあとは経過観測です。
今の派遣会社から派遣先に連絡が入ることもありますし、次の派遣会社と今の派遣会社がコンタクトをとっていることもあります。
次の派遣営業とマメにやり取りをし続けて言ってくださいね。
ちなみに、派遣会社を変えた後に元いた派遣会社と接っすることはあるの?
あります。派遣営業によっては根に持ってウダウダ言ってくることもあるでしょう。言われたことを次の派遣会社へ伝えておけばそれでおっけいです。
派遣先を変えずに派遣元を変えるメリットは?
ここからは派遣先を変えずに派遣元だけ変更した場合のメリットをおさらいしておきましょう。
- 給料上がる
- 待遇が良くなる
- 今までの派遣会社との関係をリセットできる
- 同じ派遣先で働けるからストレスが軽減される
①:給料上がる
給料が上がることがほとんどでしょう。
次の派遣会社もお金を投資してでもあなたを採用したいはずです。
派遣会社にとっては、早期退職のリスクもないですし、採用費もかかりません。メリットしかないのです。
さらに、経験者として採用するため、通常の給料よりも高い給料を提示してくることがほとんど。
時給100円上がることも実現できますよ。
仮にフルタイムで時給100円上がったら毎月15,000円の差がうまれますからね。
②:待遇が良くなる
待遇が良くなる例もあります。
考えられないかもしれませんが、社会保険に加入させてくれない派遣会社も存在します。
有給の所得を拒んでくる会社もあるでしょう。
待遇はお金だけではありません。
お金以外の面でも改善されることがあるんですよ。
- 福利厚生が改善
- 急なお休みでも対応してくれるようになった
- 有給を使わせてくれる
- 評価してくれるようになった
- 悩みの相談に乗ってくれる
- 配属先が複数あり、仕事を選ぶ幅が広がった
- 無期雇用で受け入れてくれた
③:今までの派遣会社との関係をリセットできる
派遣会社との悪い思い出も全てリセットされます。
働いているとあなた自身の失敗経験もあるでしょう。
いい意味でもリセットできるのです。
良い思い出もリセットされますが。
④:同じ派遣先で働けるからストレスが軽減される
派遣先は変わらないため、やる業務も変わりません。人間関係も維持されます。
仕事を変えるとストレスがかかるものですが、働く環境は維持できるため、負担が少ないんですよね。
それでいて待遇が良くなると考えるとメリットは大きいといえます。
地味にうれしいメリットです。
派遣先を変えずに派遣元を変えるデメリットは?
派遣元を変えたい気持ちを一旦抑えてもらい、デメリットをみてみましょう。
- 産休育休期間のリセット
- 有給休暇がリセットされる
- 次の派遣会社とあなたの連携が取れていないとはトラブルになる
派遣会社を変えることは、つまり雇用主を変えるということ。
転職することと一緒なんですね。
気になる項目は確認してみてください。
①:産休育休期間のリセット
産休は雇用保険に加入していれば問題なく使えますが、育休は、同一の雇用主の下で1年勤務しないと所得できません。
統一のルールとして定められているため、気を付ける必要があります。
派遣元を変えたことにより、勤務年数がリセットされるため気を付けていきましょう。
私の経験で申し訳ないのですが、派遣元を変えて来られた方が、勤務10か月目で出産となり、育休所得ができないトラブルになりました。
派遣会社ではどうがんばっても対応できません。
②:有給休暇がリセットされる
当たり前といわれるかもしれませんが、有給休暇もリセットになります。
雇用主が変わるからです。
有給は引き継がれますか?と聞かれることもありますが、引き継がれません。
③:次の派遣会社とあなたの連携が取れていないとトラブルになる
今の派遣会社は何としても退職を抑止して、次の派遣会社に行かないように仕向けてくるでしょう。
あなたの発言と、次の派遣会社の発言に相違があると、相違点から粗を探してきます。
伝える内容を一致させる必要があるのです。
また、1回のやりとりで終わるものではありませんので、複数回やり取りを重ねていきます。
途中段階での連絡をマメに共有していかないと、重要な内容が漏れたりしますので、マメすぎるくらいやり取りしていった方がいいですよ。
派遣先を変えずに派遣元を変えるメリットとデメリットを改めて比較してみましょう。
トラブルになることを除けばメリットが勝る方法なのです。
しかし、人は感情の生き物であり、トラブルを避けたいもの。だからこそ一歩踏み込むことが出来ずに、躊躇している方は数多くいますよ。
覚えておいていただきたいのは、トラブルは避けられません。今まで私が経験してきた中でも、トラブルなく円滑に異動された方のほうが少ないです。
次は、派遣元を変える際の注意点を3つ解説します。どれも重要な内容のため、認識しておきましょう。
派遣先を変えずに派遣元を変えるときの注意点
- 契約期間満了で辞めることは必須条件
- 絶対にあなたの意志をぶらさないこと
- 次の派遣会社の担当とマメにやり取りすること
①:契約期間満了で辞めることは必須条件
私の経験上の話となりますが、同じ派遣先出続ける場合で、契約期間途中で切り替えた人は経験したことがありません。
少しでもトラブルを少なくすることに全力を注いでいきますし、退職を今の派遣会社に伝えたさいにも、怒涛の勢いで退職を抑止してくることでしょう。
②:絶対にあなたの意志をぶらさないこと
辞めたいのに派遣会社へ遠回しに伝える人もいますが、逆効果です。
よくあるのが「〇〇と思ってます」の表現。
辞めたいと思ってます。ではなく「辞めます」と言い切るようにしていきましょう。
言葉の一言一言から、派遣会社はあなたの退職意思を測っている傾向がありますし、隙あらば退職を止めてきます。
③:次の派遣会社の担当とマメにやり取りすること
同じ派遣先で務める場合は、あなただけでの頑張りではどうすることも出来ません。
次の派遣会社の協力が必要不可欠なのです。
あなたの発言と次の派遣会社の発言が相違すると、そこから針を突く勢いであらさがしをしてきますからね。
さらに、情報は常に更新され続けるもの。
次の派遣会社担当には少しの変化があったらメールを入れておくといいですよ。
派遣会社を変えて同じ職場に3年経過したら?
派遣会社を変えても、同じ派遣先だった場合は3年ルールは引き継がれます。
そのため、元いた派遣会社で1年勤務していたと仮定した場合、残り2年まで勤務ができるということとなります。
冒頭でもお話しした通り、3年の期間満了を迎えて、無期雇用派遣になるために派遣元を変更する方もいます。
無期雇用になれば3年ルールはなくなるため、促進している会社に変えることも選択肢に入るでしょう。
よくある質問
【まとめ】派遣先を変えずに派遣元を変えることは可能だが覚悟が必要
今回の記事では派遣先を変えずに派遣元を変える方法について、解説しました。
最後に記事の要点をまとめます。
- 派遣先を変えずに派遣元を変える理由
- 派遣元を変える具体的STEP
派遣先の協力は必要不可欠。元いた派遣会社はら派遣先に「引き抜きされた」とクレームが入るため
今の派遣会社に退職を伝える前に、次の派遣会社とコンタクトを取りましょう。一緒に退職理由を考えてください。
勇気を出して頑張ろう。重要なポイントは「意思をぶらさないこと」
状況は都度変化するもの。だからこそ最新の情報を次の派遣先に届ける必要がある
しだいに温度感が下がっていきますので、静観しましょう。
通常、派遣元会社を変えると同時に派遣先を変えることが一般的です。
しかし、派遣先をどうしても辞めたくない場合は、本記事の内容を実践してもらうことで、トラブルを最小限に抑えることができます。
他の派遣会社いいなぁ~と頭では考えている方は多くいます。しかしトラブルを回避したいために行動まで踏み込めない方が大半なのです。
そういった方は、次の派遣会社に話を聞くだけ聞いてから行動するかしないかを判断してみるのも良いでしょう。
本ブログでは、他にも派遣社員の勤務後の悩みに役立つノウハウをまとめていますので、ぜひ以下の記事も合わせて読んでみてください。