契約社員と派遣社員の違いは一見似ているため、区別が難しいですよね。
自分のライフスタイルや目標に適した雇用形態を選ぶことは、働く上で非常に重要です。
この記事では、契約社員と派遣社員の違いをさまざまな角度から徹底解説し、労働条件や待遇の違いを明らかにします。
これを読めば、あなたも契約社員と派遣社員の違いを理解し、自分に適した雇用形態を選ぶことができるでしょう。
ただし、どちらの雇用形態も一概に良いとは言い切れず、個々の状況によって適切な選択が異なります。
それでは、本文を読んで契約社員と派遣社員の違いを理解し、あなたに適した雇用形態を見つけましょう。
- 仕事に不安を抱えているは場合は派遣社員がおすすめ
- 安定性は契約社員も派遣社員も変わらない
- 正社員を目指すなら紹介予定派遣
【はじめに】契約社員と派遣社員の違いを知ることで3つの得られること
契約社員と派遣社員は似ているようで違います。
それぞれの得意不得意がありますので、自分自身の目指す方向にあった方を選ぶといいでしょう。
- 適切な雇用形態を選択できる
- 転職や就活の助けになる
- 仕事の立ち位置がわかる
転職や仕事選びは確かに悩むもので、求人誌を見るとたくさんの求人が掲載されていますね。
雇用形態もさまざまで、どれが自分に合っているか判断が難しいことでしょう。
違いを知ることで、求人誌や仕事情報からあなたに適したものを選択できるようになります。
単に業種や仕事内容だけを見て応募するのではなく、違いを理解した上で応募することで、合格率が上がりますよ。
派遣社員と契約社員はどっちがいい?5つの視点から違いを比較
違いを以下5つから見てみましょう
大枠の違いはこちらです。
派遣社員 | 契約社員 | |
---|---|---|
雇用に関する違い | 間接雇用 | 直接雇用 |
給料の違い | 時給 | 月給 |
トラブルが時 | 派遣会社が対応 | 自分で対応 |
合格率の違い | 契約社員よりも合格しやすい 派遣会社からの後押しがあるため | 正社員よりも合格しやすい |
選べる業種の違い | 派遣会社が持っている範囲内 | その会社が行っている事業 |
上記項目をそれぞれさらに詳しく比較していきます。
雇用に関する違い
派遣社員 | 契約社員 | |
---|---|---|
雇用に関する違い | 間接雇用 | 直接雇用 |
雇用主 | 派遣会社 | 所属会社 |
雇用期間 | 有期雇用 | 有期雇用 |
給料の支払い | 派遣会社から | 所属会社から |
厚生年金/社会保険 | 派遣会社 | 所属会社 |
日本で働いている人数 | 142万人 | 280万人 |
雇用に関しては、派遣社員も契約社員もそこまで大差ありません。
契約社員も派遣社員も期間を定めた有期雇用です。
派遣社員は派遣会社が雇用主となり、派遣先企業に出向する扱いとなります。
派遣会社が仕事をあっせんしていることから、間接雇用ともいわれます。
会社は自社の社員を最優先に守ります。
- 派遣社員
- 契約社員
- 正社員
とはいえ、派遣社員は派遣会社があなたの雇用を守りますので、次の仕事を紹介してくれます。
給料の違い
派遣社員 | 契約社員 | |
---|---|---|
給料の違い | 時給 | 月給 |
平均給料 (オフィスワークで見たとき) | 254,720円/月 月給(8時間/日、20日稼動/月) | 280,000円/月 |
ボーナス | なし | なし |
給料に関しては、契約社員に軍配が上がります。
派遣会社の仲介をしていない分、手数料が発生しません。
そのため、会社から支払われる額が抜かれることがなくあなたへ支払いされます。
参考までに、
派遣社員の場合、あなたの時給に1.4をかけた数字が会社が貰っているお金です。
会社により異なるため、あくまでも目安です。
トラブルが起きた時
派遣社員 | 契約社員 | |
---|---|---|
トラブルが時 | 派遣会社が対応 | 自分で対応 |
労務トラブル | 派遣会社が対応 | 自分で対応 |
事故 | 派遣会社が対応 | 自分で対応 |
人間関係トラブル | 派遣会社が対応 | 自分で対応 |
ハラスメント | 派遣会社が対応 | 自分で対応 |
仕事ができない | 派遣会社が研修 | 自分で対応 |
辞めたい時 | 派遣会社が対応 | 自分で対応 |
トラブルに関しては、派遣社員に軍配が上がります。
仕事を始めて3ヶ月以内の悩み
- 人間関係の不安
- 仕事内容に関しての不安
- 職場環境の不安
仕事を始めて3か月するとさまざまな不安がでてくるもの。
派遣社員の場合は、派遣会社に伝えておけば、派遣会社が対応をしてくれます。
人間関係のトラブルがあった際も、派遣会社が代弁してくれるため、自分の言いたいことが伝わらないことも少ないでしょう。
でも人間関係が悪いことを派遣会社に伝えて動いてもらったら風当りが悪くなりそうで。
大丈夫ですよ。派遣会社も気をつかって対応してくれます。場合によっては他の派遣先を提案してくれることもあります。
合格率の違い
派遣社員 | 契約社員 | |
---|---|---|
合格率の違い | 契約社員よりも合格しやすい 派遣会社からの後押しがあるため | 正社員よりも合格しやすい |
実際の合格率 | 50%~70% ※職種により異なる | 50% ※職種により異なる |
落とされる主な理由 | コミュニケーション不足 | スキル不足 |
面接で見られるポイント | ・派遣営業のスキル ・派遣会社のサポート体制 ・応募者のコミュニケーション力 ・応募者のスキル | ・応募者のコミュニケーション力 ・応募者のスキル ・応募者の勤務条件 |
合格率は派遣社員に軍配があがります。
- 会社の評価も採用基準に入る
- 勤務条件にマッチした仕事を紹介しているため、条件NGが少ない
- 面接後に派遣会社からの後押しがある
以上の理由から派遣社員のほうがミスマッチが少なく、派遣会社が後ろに付いているため合格率が上がります。
私自身派遣営業として顔合わせ(職場見学)を多く担当していますが、後押しがなかったら不採用になった例は数多く存在ます。
正社員までの道のりの違い
派遣社員 | 契約社員 | |
---|---|---|
就業先の正社員になっている率 | 28% | 47% |
正社員になる選択肢 | ・就業先の正社員(28%) ・派遣会社の無期雇用 ・派遣会社の内勤正社員(私がこれ) ・別の派遣先での正社員 ・派遣会社からの紹介 ・転職 | ・就業先の正社員(47%) ・転職 |
合格率だけで見ると契約社員に軍杯が上がります。
契約社員が正社員への合格率が高い理由は、雇用主があなたの近くにいつもいるためです。
対しての派遣社員は、選択肢の幅広さが圧倒しています。
- 目標が定まっている人は契約社員
- 目標がない人は派遣社員
実際に働いてみたけど違ったな。
こうなったときに強いのが派遣社員です。
次の章では、より具体的に向き不向きの解説をしていきます。
あなたはどっち?向き不向きを比較
ここからは派遣社員に向いている人、契約社員に向いている人の違いを解説します。
大きな違いは次の通りです。
まずは、派遣社員に向いている人からそれぞれ詳しく説明しますね!
派遣社員に向いてる人
- 自分で交渉することに不安がある人
- 様々な会社を経験したい人
- 日払いを利用したい人
自分で交渉することに不安がある人
派遣会社のメリットは派遣会社が仲介に入ってくれることです。
派遣会社はどう言った時に仲介に入るのでしょうか?
派遣会社が仲介に入る場合は以下の場合です。
- 仕事紹介の仲介
- 給料交渉の仲介
- 契約更新の仲介
- トラブル時の仲介
- 勤務条件が変更されそうな時の仲介
派遣会社の目的は、「あなたが仕事に集中できる環境をサポートする」ことです。
仲介ではないですが、派遣にはこんなサポートもあります。
- キャリアアップサポート
- スキル向上の研修プログラム
- 資格取得支援プログラム
仕事や将来へのサポートも行っていることが契約社員にはない魅力です。
派遣会社が交渉を行ってくれるおかげで、交渉の成功率が高まるでしょう。
また、自分で言いたくないことも派遣会社を通して伝えることができ、ストレスが軽減されます。
自分で交渉するのではなく、派遣会社に任せたいという方には派遣社員が適した雇用形態と言えるでしょう。
様々な会社を経験したい人
- 派遣会社を変えなければ、派遣先を変えても退職にならない
- 派遣会社は継続してくれることを望んでいるため、次の派遣先も紹介されやすい
- 希望を伝えれば自分で探す必要が無い
職場環境が悪い場合でも、契約期間が終了すれば派遣会社が新たな派遣先を紹介してくれることがあります。
これに対して、契約社員は退職して自分で転職活動を行わなければなりません。
また、派遣会社が紹介する仕事の中には、大手企業が多いことも魅力のひとつです。
そのため、大手企業の内部状況や考え方を学ぶことができるでしょう。
日払いを利用したい人
派遣会社の日払い制度は非常にありがたい制度ですね。
だいたい金欠です。
多くの派遣会社では、日払いや前払いの制度を提供しており、給料がすぐに必要な方には大変便利です。
長期の無職期間があると、通常の給料日までお金がないことがあります。
私自身もそのような経験がありました。
一般的に、給料日は月末締めの翌月15日払いなど、給料が入るまでに1ヶ月ほどのタイムラグが生じることが多いです。
しかし、日払い制度を利用することで、働いたその日に給料が手元に入り、すぐに換金できるメリットがあります。
私自身、派遣の営業を行っている立場からも、日払いを利用したい人の率は50%を超えます。
派遣会社選びに迷ったら、まずは派遣会社に登録し、登録会で相談してみるのも一つの手です。
おすすめの派遣会社はこちら。
契約社員に向いてる人
- ひとつの会社で様々な業務をしたい
- 派遣会社の手を借りたくない
- 安定性を自らつかみたい人
ひとつの会社で様々な業務をしたい
契約社員は、プロジェクトや業務に応じて担当が変わることが多く、多岐にわたる経験ができます。
一定期間の雇用契約が終了した後、別の部署やプロジェクトに異動する機会があります。そこで、幅広い業務に触れ、スキルセットを広げることができるんです。
派遣社員では部署異動はほとんどないため、契約社員ならではの魅力です。
派遣会社の手を借りたくない
自ら交渉を行うことで、交渉力が向上し、場合によっては好条件を勝ち取ることができます。
派遣会社では交渉のプロセスが見えないため、結果だけが伝えられても中身が違うことがあります。
契約社員であれば、交渉のプロセスや内容が把握できるため、スキルアップにも繋がります。
安定性を自らつかみたい人
安定を自ら勝ち取ることが出来るのは契約社員です。
理由
- 雇用主が近くにいるため
- 自分の働きぶりや成長を見てくれるため
派遣社員の場合、雇用主は派遣会社です。
派遣会社は仕事場にいません。
日々、あなたがどのように頑張っているのかは派遣先企業から知らされた内容しか把握できません。
契約社員は雇用主が近くにいるため、評価もされやすい傾向があります。逆に言うとあなたが頑張らない限り評価はされないと考えた方がいいです。
自ら安定を勝ち取りたい人は、契約社員を選びましょう。
契約社員で働く上で向いている人、向いていない人、デメリットも知っておくといいでしょう。こちらの記事も参考になさってみてください。
安定しているのはどっち?
一概にどちらが安定しているかを決めることは難しいです。
しかし、一つの切り分けとして、
切られた後を考えると派遣社員は安定しています。
切られないようにする努力ができれば契約社員は安定しています。
- 切られるタイミングは同じ
- 切られた後は派遣社員が安定
- 自ら交渉できるなら契約社員が安定
それぞれ解説します。
切られるタイミングと理由は派遣も契約も同じ
- 契約期間満了時に切られる
- 勤怠の乱れがある
- 成長が見られない
- ルールを守らない
- 会社の業績悪化、縮小
契約社員と派遣社員が切られるタイミングと理由は同じです。
切られる際は、契約期間満了時が一般的ですが、契約期間は契約社員の方が長い傾向にあります。
派遣社員の契約期間が3か月〜6か月に対し、契約社員の契約期間は1年が平均のため、更新頻度は契約社員のほうが少ないでしょう。
こう考えたら、契約社員のほうが安定しているようにみえます。
期間だけみるとそうですが、切られる理由は同じであるため、いずれにせよ切られます。
例えば、成長が見られない点についてですが、企業は研修を行うため、入社早々での即戦力はあまり考えていません。
しかし、1か月、2か月と教育しても同じミスを繰り返してしまう。覚えてくれないとなると、将来性が見えず、更新なしとなるでしょう。
契約を切られたあとは派遣社員が安定
切られた後を考えると派遣社員が安定します。
通常期間満了終了の場合、終了日の1か月前に告知されます。
仕事をしながら転職活動をするのは至難の業でしょう。
仕事をしていない状態で行うのと、仕事をしながら行うのとでは全く違います。
その点、派遣社員は派遣会社が次の仕事を紹介し、アポなどの段取りもしてくれるため全く違います。
ここからが、派遣営業である私が感じるメリットです。
派遣営業があなたの働き方を見てきているため、次の派遣先のミスマッチが減ります。
事前にあなたの特性を伝え、リスクを伝えることでギャップを埋めることが出来ます。
また、あなたのいい所を具体例を用いて話すことができるため、採用率が上がります。
自ら交渉できたら契約社員が安定
自ら交渉ができたら契約社員が安定します。
どういったときに交渉が必要になってくるのでしょうか?
こんな時です。
- 給料交渉
- 契約更新の交渉
- トラブル時交渉(ハラスメントや人間関係)
- 勤務条件が変更されそうな時の交渉
- 業務内容変更の交渉
契約社員は派遣社員と違い、派遣会社を仲介しません。
仲介しない分、自分の力でどうにかしていかないといけません。
自ら交渉をすることで最前線で交渉することができ、自分のことなので臨機応変に対応できます。
交渉回数を重ねると、しだいに交渉も上達していきますね。
派遣会社選びに迷ったら話を聞いてみるのもあり
派遣社員か、契約社員に悩んでいる際、とりあえずやってみたい仕事から初めて見るのもいいですね。
未経験での合格率は派遣社員の方が高いです。
派遣社員を検討してみるといいかもしれません。
以下を解説します。
- 派遣社員とは?
- 登録して働かなくていい?
- おすすめの派遣会社
派遣社員とは?
派遣社員には大きく分けると3つの採用方法があります。
それぞれを表で比べてみましょう!
この記事は比較が多いですね!
一般派遣 | 紹介予定派遣 | 無期雇用派遣 | |
---|---|---|---|
雇用主 | 派遣会社 | 派遣会社(派遣期間中) 派遣先企業(直接雇用後 | 派遣会社 |
雇用期間 | 有期限(最長3年) | 最大6ヶ月(派遣期間中) 無期限(直接雇用後) | 無期限 |
給料 | 時給 | 時給(派遣期間中) 月給(直接雇用後) | 月給 |
安定性 | 不安定 | やや安定 | 安定 |
責任感 | なし | なし→あり | なし |
特徴 | ・転職までのつなぎに最適 ・働き方に自由がある ・期間を定めた働き方が可能 | ・6か月後に派遣先の直接雇用 ・直接雇用まで派遣会社がサポート | ・3年以上同じ勤務先で働ける ・派遣社員としての働き方を続けられる |
もっと知りたい | 一般派遣について詳しく | 紹介予定派遣について詳しく | 無期雇用派遣について詳しく |
登録して働かなくてもいい
派遣に登録したら働かないといけないと思われますが、それは違います。
派遣に登録しても実際に働いている人は10%以下です。
- 登録したけど他社で決まった
- とりあえず案件を見たくて遠録した
- 条件不一致で仕事がなかった
- 今は働く気がなくて、とりあえず未来のために登録した
こういった理由から登録だけしておく方もいます。
登録は登録会を実施しないといけません。
登録会は30分ほどで終わりますが、登録会をせずに仕事情報だけ見ることは出来ません。
登録だけするメリットはこちらの記事をご覧下さい。
おすすめの派遣会社
おすすめする派遣会社は下記の通りです。
派遣会社であれば、どれも一緒と考えるのは間違いです。
いざ派遣社員として勤務したものの、失敗したという方は、派遣会社選びと入社後の歩き方で失敗しています。
入社後の不安は、本ブログで多く解説しています。参考にしてみてください。
会社を選ぶうえで大切な4つの視点を踏まえて選ぶといいでしょう。
よくある質問
まとめ
この記事では、契約社員と派遣社員の違いを5つの視線から解説しました。
- 目標が定まっていたら契約社員
- 目標がなかった場合には派遣社員
- トラブルに強いのが派遣社員
- 契約社員は評価が反映される